SUWA×文楽 2024
諏訪大明神や諏訪湖にゆかりの演目
『本朝廿四孝 奥庭狐火の段』を物語の舞台へ
2022年秋、長野県諏訪地方で諏訪寺院由来の各寺院が大切に守ってきた仏像や寺宝を一斉公開した「諏訪神仏プロジェクト」。関連イベントの一つとして計画されたのがこの「SUWA×文楽」です。
期間中、千年余の歴史を持つ岡谷市の古刹、照光寺では下社神宮寺伝来とされる秘仏「千手観音」が特別公開されました。この観音像は武田勝頼(たけだ かつより)の念持仏との伝承もありますが、その勝頼と八重垣姫(やえがきひめ)との恋物語として描かれるのが、人形浄瑠璃の人気演目『本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)』です。
そして3年目となる2024年。照光寺での公演に加え、物語の舞台となる諏訪湖を背景に、屋外での公演実現、そして映像化に向けた計画がついに始動いたしました。
諏訪地域の方々に諏訪の歴史と文化の魅力を再認識してもらうとともに、諏訪地域外の方々にも発信し、足を運んでもらうきっかけにもしていきたいと考えた時に、第3回目の今回は公演の無料化に踏み切りたいと考えました。
現在予定されている総事業費は約450万円。一部助成金の活用を予定していますが、事業費全てを賄うことは到底難しく、広く皆様のお力をお借りして、この度の舞台を実現したく、クラウドファンディングへの挑戦を決意いたしました。
諏訪が舞台となる演目『本朝廿四孝』を、物語の舞台である諏訪湖を背景として上演できることだけでなく、文楽の魅力そのものを次代へ繋いでいくための足がかりとできればどれだけ素晴らしいことでしょう。
物語の舞台となった、諏訪湖で行う野外公演。悲願の公演の実現には、皆様のご支援が必要不可欠です。どうぞ皆様からのあたたかいご支援をお願い申し上げます。
古くは縄文時代から独自の文化や信仰が生まれてきた長野県諏訪地方。およそ1200年前、日本では土地に根付いてきた神様と、大陸から伝わった仏様が融合する神仏習合という信仰が生まれ、諏訪地方にも伝わりました。
神であり仏である諏訪大明神は日本各地で深く崇められましたが、明治時代の神仏分離政策によって神様と仏様が別々の道を歩むようになりました。それから約150年、諏訪寺院由来の仏像や寺宝を大切に守ってきた各寺院が「諏訪神仏プロジェクト」として2022年秋に一斉公開を行い、神様と仏様が共存した諏訪の歴史と文化が再び多くの人に注目されました。