駒ヶ根市が市政施行70周年を迎え、記念式典が行われました。
式典では、これまでの振り返り、市長、議長のあいさつ、来賓あいさつなどがありました。
未来を見据える伊藤市長の式辞が印象に残りました。
3部構成の式典で、最後に「記念講演」がありました。
独立行政法人国際協力機構(JACA)の田中明彦理事長による、
「最近の国際情勢と地域で育む国際協力の意義」と題した講演でした。
講演要旨
駒ケ根訓練所も45周年、地域に根ざした存在になっている。
なぜ訓練所が駒ケ根市に出来たか、市関係者の尽力による。
国際協力の機運があった。
竹村市長の著書によると、前市長が留学生を増やしたい、その動きが開発途上国の支援につながり、当時の駒ケ根出身の外務省の職員から提案があり建設へ。
日本のODAも70周年。
訓練所の卒業生は2万人を超える。帰国後も、駒ヶ根に愛着を持ち関わっている方も多い。
特に、協力隊でネパールへ赴任した半田好夫さん。
帰国後、トカルパのひかりを設置した。発展途上国へ派遣へ。
市は、友好都市協定をポカラ市と結ぶことに。
特に、日本との格差の中で、医療、母子保健プロジェクトを進める。
現在、世界は様々な複合的な危機を抱える。
戦争など法の支配は危機。気候変動も、財政危機も。
これらは、日本人の生活にも影響あり。今や自国だけで解決できない。世界でやらねば。
新しい開発協力大綱では、人間の安全保障を指導理念にした。
これらは、元々、恐怖と欠乏から免れるようにと憲法前文に書いてあるものだが。
駒ヶ根の国際協力のいくつかの実践もこのプロセスの中にある好事例。
駒ケ根市の取り組みは、日本の課題解決にもつながるといえる。
人材育成を通じた交流が大きな影響を与えている。
この地域にしかない財産といえる。
現在、日本は、労働人材を世界に求めている。その受け入れ環境をどう作るか。
新制度に向けて駒ヶ根は優位な位置にある。
人権侵害など無いように。より良い共生社会を作ることに。
自治体では訓練所の活用を。
異文化適応能力を得た帰国者の活用を。JOCAの存在も大きい。
共創と連帯の経験者を活用されたい。貴市のうみがめプロジェクトにつながる。
日本のODAは、途上国支援の目的から。これからは国内の課題解決につなげていくことになる。