「伊那谷」とは、南アルプスと中央アルプスに囲まれた長野県の南信地方の一部を指す言葉で、そこには北の諏訪湖から出た水が周囲の山々から出てくる水流を合流させて流れる天竜川が南下し、その南端は天竜峡と呼ばれる険しい渓谷によって囲まれた地域が中心を成しています。
ここは万葉集をはじめ歌に詠まれた地であり、源氏物語には園原の帚木(ははきぎ)が巻名になっていたり、近世には大浜・棚尾村で製造された塩が矢作川水運と中馬により飯田・伊那まで送られており、碧南市とも関わりがありました。
また明治には富岡鉄斎が二度にわたって近くの遺跡を訪ねたという記録があるほか、飯田は近代日本画の礎を築いた菱田春草の生誕地でもあります。
本展は美術研究者・学芸員・ギャラリストによって選ばれた近畿・東海そして伊那谷などを中心に活躍する20名の造形作家に訪れていただき、この地域が持つ特有の風土(気候や地勢)や生活、歴史や文化に実際に触れて得たインスピレーションを手掛かりに制作された作品を中心に出品してもらって一つの展覧会に構成したものです。
出品作家と鑑賞者そしてその仲介者たちがお互いに交流を深め、新たなるものを生み出す契機とする現代美術展です。
展覧会名 |
碧南市制75周年記念事業 開館15周年記念 |
会 期 | 2023年9月5日(火曜日) ~ 10月9日(月曜日・祝)まで |
観覧時間 | 10時~17時(入場は16時30分まで) |
休 館 日 | 月曜日(ただし、9月18日と10月9日の祝日は開館、9月19日(火曜日)は休館) |
観 覧 料 |
一般500 (400)円、高大生300(240)円、中学生以下無料 ※( )は20名以上の団体料金。市内在住・在学の高校生、市内在住の 65歳以上の方、各種障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名は無料。 |
主 催 | 碧南市、碧南市教育委員会、碧南市藤井達吉現代美術館、公益財団法人 きょうと視覚文化振興財団 |
共 催 | 中日新聞社 |