令和04年01月29日(土曜日)
「大関の地位を汚さぬよう、感謝の気持ちを大切にし、
自分の持ち味をいかし、相撲道にまい進してまいります」
令和4年1月26日(水)日本相撲協会は、臨時理事会を開き、御嶽海関の大関昇進を満場一致で決定しました。
同日、出羽海部屋で昇進伝達式が行われ、長野県出身力士としては227年ぶりの大関誕生となりました。
御嶽海関は伝達式で標記の口上を述べました。
中学、高校と木曽町内の学校に通い、相撲の基礎をつくった大関。
伝達式の口上に込めた「感謝」と「自分の持ち味をいかし」
今も木曽町中学校にあるこの2つの言葉をご紹介します。
「感謝」
「感謝」は中学校時代の指導者に「感謝の気持ちを忘れないで相撲を取りなさい」と教え込まれた言葉です。
この教えは御嶽海関が今も座右の銘とする「実るほど頭を垂れる稲穂かな」へとつながっています。
「自分の持ち味をいかし」
「自分の持ち味をいかし」は、平成10年木曽福島町在住の松井光治氏が親交のあった第28代立行司木村庄之助さんに揮毫を依頼した「自分の持ち味をいかせよ」から引用した言葉です。松井氏は木曽福島町内の子どものために何かの言葉を揮毫してほしいと依頼し、福島中学校(現木曽町中学校)には「自分の持ち味をいかせよ」の書が贈られました。
平成12年8月、同校相撲部が第30回全国中学校相撲選手権大会において団体初優勝を成し遂げた際、この栄誉を称え偉業を後世に残すため、学校・PTA・木曽相撲連盟、町等が一体となり、記念碑を建立することとなりました。 関係者で石碑に刻む内容を考え「自分の持ち味をち味をいかせよ」が刻銘されました。
同年4月より偉業を受け継いだ相撲部員が、多くの方の協力により建立された石碑を大切にするとともに、先輩の偉業を目指し人間性を磨く礎として学校生活の始まりとなる朝の部活動の前に石碑を磨くことを始め、相撲部の伝統となりました。福島中学校に入学し、相撲部に入部した御嶽海関も他の部員と同様に毎日石碑を雑巾で磨き、部活動を行い3年間やり通して福島中学校を卒業していきました。
後に分かったことですが、書を揮毫した第28代立行司木村庄之助さんは出羽海部屋所属の立行司で、素晴らしい人格を持ち合わせていた立行司であったと言われています。
ふるさとにつながる御嶽海久司関は、さまざまな人とのつながりをこれからも大切にして、新大関として感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味をいかし相撲道にまい進してほしいと願います。
木曽町中学校(旧福島中学校)
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