山小屋は登山者の宿泊場所としてだけでなく、登山道の維持管理や遭難者の救助といった重要な役割を担う、「安全の砦」です。しかし、今夏は新型コロナウイルスの影響で、多くの山小屋が休業や宿泊者の制限を余儀なくされ、厳しい経営環境にあります。もしこの状況が続き、山小屋が運営できなくなれば、これまで通り安全な登山道や迅速な救助対応が期待できなくなり、山の魅力は大きく減ることにつながります。このため、長野県も山小屋に対し支援金を支給したり、一般からの寄付を募ったりしています。
多くの名峰、高峰を有する日本一の山岳県・信州には、毎年たくさんの登山者が国内外から訪れます。そんな人々に、安心と安全を提供する山小屋は今年、新型コロナウイルスの感染拡大や、7月上旬の大雨による影響を強く受け、厳しい状況に立たされています。いつもは登山者を力強く支える山小屋を、今度は山を愛する者として支援したい―。その一念から、信濃毎日新聞社と味の素株式会社は共同で「信州の山小屋 応援プロジェクト」を始動しました。
味の素株式会社は「山の日」が国民の祝日になる前年の2015年から、長野県山岳遭難防止対策協会(遭対協)とサプライヤー契約を締結。遭難事故が多発する北アルプスで活動する夏山常駐パトロール隊をサポートするため、スポーツ用サプリメントなどを提供しています。その縁から、毎年「山の日」に、信州の山々の素晴らしさと安全への備えの大切さを、信濃毎日新聞を通じて呼びかけています。
今年の「山の日」は、新型コロナウイルスの影響で登山の環境が大きく様変わりしている状況を踏まえ、山の素晴らしさを伝えるとともに、その魅力を支える山小屋の仕事に焦点を当て、「信州の山小屋 応援プロジェクト」を立ち上げ、多くの人に賛同を呼びかけました。苦境にある山小屋を支えることが、将来も山の魅力を維持することにつながる―。
賛同いただいた方からの支援金は、諸経費を除いた全額が、長野県を通じて県内にある山小屋に均等に配分されます。
みなさまには、支援への返礼として、味の素株式会社より、登山に適した「アミノバイタルⓇ」製品を支援金額に応じてお送りします。
「山の日」の8月10日付信濃毎日新聞朝刊には、本プロジェクトについてのお知らせとともに、作家の唯川恵さん(軽井沢町在住)、元ノルディックスキー複合選手でスポーツキャスター萩原次晴さんによる、山小屋を応援する寄稿を掲載しています。ぜひご覧ください。
クラウドファンディング(以下CF)とは、Crowd(人々、一般大衆)とFunding(資金調達)という言葉を組み合わせた造語で、インターネットを通じて一般の人々から資金調達をする仕組みです。CFには投資型や寄付型などのタイプがありますが、『CF信州』では「購入型」と「寄付型」を採用しています。
購入型CFは、資金提供者(サポーター)が、事業者(プロジェクトオーナー)に資金を提供し、そのお礼としてモノやサービスを受け取る、民法上の売買契約に基づく事業支援の仕組みです。
事業者(プロジェクトオーナー)は、資金調達手段としてだけでなく、マーケティングやファンづくりのためにも、この仕組みをご活用いただけます。
寄付型CFは、寄付提供者(サポーター)が、事業者(プロジェクトオーナー)に寄付を提供し、モノやコトでのお返し(返礼品)が必ずしも設定されているわけではなく、民法上の贈与契約に基づく事業支援の仕組みです。
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山小屋応援プロジェクト