長野県文化財保護審議会(会長 佐々木邦博)は、令和5年2月14日(火曜日)開催の審議会の審議・議決を経て、新たに長野県宝として3件、長野県有形民俗文化財として1件の指定をするよう長野県教育委員会に答申しました。
小町谷家は近世の旗本・近藤氏の家老で、旧上穂村の近藤氏領913石で代官を務めた。敷地面積約1800坪の屋敷構えで、主屋は豪壮な本棟造が格式の高さを表す。多岐にわたる建造物を門や塀、土蔵、土塁が取り囲み、高遠石工集団に関連する石造もある。
本陣 岩波家の由来は。「本陣」とは、大名や役人などが主に宿泊する施設で、現代でいうところの高級旅館にあたる。岩波家は江戸時代に下諏訪宿の本陣を務めた名家で、明治天皇もご宿泊。「本陣庭園」と呼ばれる庭園は中山道随一の名園と称され、江戸中期に作庭されたといわれる。
近世高遠城内に所在した3つの稲荷社の内の1つ、「厩稲荷」の本殿・上家及び関連する奉納品類。当初、高遠城二ノ丸内に所在したが、明治5年(1872)の廃城の際、高遠城に縁のある中越村(現宮田村)の小田切家に移された。
奉納品は、絵馬、色絵徳利、神社幕、幟、鈴、馬鈴、獅子頭、獅子胴幕、矢筒、矢、法螺貝、宮太鼓、締太鼓、洋太鼓、鐙、轡、賽銭箱、銭箱、陶磁器収納箱など、多岐に及ぶ。
また、幟は27点とまとまっており、最古の幟は寛延4年(1751)の年号が染め抜かれている。近世城郭内祭祀や、幕末期の軍制等を知り得る重要な資料群である。
南木曽町の林業資料(木曽郡南木曽町)
南木曽町(なぎそまち)は長野県の南西部、木曽谷の南端に位置します。
面積は215.93㎢で、そのうち94%が森林で占められており、うち7割が国有林です。
町の中央を流れる木曽川とその支流をはさむ段丘に、与川、北部、三留野、妻籠、蘭、広瀬、田立の7集落が広がります。
本答申を受けて教育委員会定例会で決定されれば、県報告示により正式指定されます。 本件が指定されれば、長野県宝の指定件数は246件、長野県有形民俗文化財の指定件数は8件となります。
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