令和2年11月20日(金)に開催された国の文化審議会(会長 佐藤 信)文化財分科会の審議・議決を経て、史跡等の指定について同審議会から文部科学大臣に答申され、下記の特別史跡が追加指定(指定範囲の拡大)されることとなります。
特別史跡 尖石石器時代遺跡(茅野市)
尖石石器時代遺跡は,標高約1,070mの八ヶ岳西麓に位置する縄文時代中期の集落跡です。
昭和5年に始まる宮坂英弌(みやさかふさかず小学校教員)氏の発掘調査により、日本で最初に縄文集落の構造が明らかにされた「縄文集落研究」の原点となった遺跡で、その後の調査を含めて、200軒を超える縄文時代中期の竪穴建物が発見されています。
東西に流れる小河川によって形成された細長い台地上に立地する尖石遺跡、与助尾根(よすけおね)遺跡、与助尾根南遺跡の3遺跡からなり、台地上は居住の場、谷地形部は集落に居住した人々が飲料水の確保や食料を獲得し、食料を加工した場と考えられます。
今回、追加指定される範囲は、条件の整った、湧水点を含む谷地形部となります。
●追加指定面積:17,347.00㎡
●指定地合計 :84,280.40㎡
(写真提供:長野県茅野市教育委員会)