安曇野市内の美術館や博物館で、学芸員が収蔵品を紹介するイベント「安曇野ミュージアム ギャラリートークリレー二〇二〇」が開かれている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今年は初めてインターネットでも開催。市の担当者は「市外の方が訪れるきっかけになれば」と期待を寄せる。
イベントは市内の美術館などでつくる市ミュージアム活性化事業実行委(事務局・市)が主催して十一年目。参加する施設のうち碌山美術館を除く十三館で、学芸員が常設展や企画展の収蔵品などを解説してくれる。
同市穂高北穂高の安曇野高橋節郎記念美術館では、常設展の秋期展示を開催中で、漆の芸術家の高橋節郎さん(一九一四〜二〇〇七)の代表作の一つ「地中物語」などを紹介。学芸員(46)らが、漆を使った平面作品を作る芸術家になるまでのエピソード、作品の解説、高橋さんが評価される由縁などを説明する。
市によると、昨年のギャラリートークリレーに訪れた千三百五十人のうち六割が市外在住者だった。このため「コロナ禍で安曇野に来られない人にも楽しんでほしい」と、学芸員が収蔵品を紹介する動画を制作してオンラインでも開催。市のホームページから閲覧できる。
市教委文化課員(29)は「市外の方が安曇野の美術館を知るきっかけになり、またコロナが落ち着いたら来てもらえれば」と話した。
(問)同課=0263(71)2463
出典:2020年11月7日 12時05分更新 中日新聞WEWB会員限定記事から。