死者・行方不明者63人を出した御嶽山の噴火から、今日27日で6年目です。
この夏には、噴火後初めて長野県内にある2つの山頂に登れるようになり、噴火に備えた安全対策が引き続き課題となっています。
平成26年9月27日、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山が噴火し、死者58人、行方不明者5人の「戦後最悪の火山災害」となりました。噴火から6年となる27日、ふもとの長野県王滝村では、追悼式が開かれ、噴火した時刻と同じ午前11時52分に黙とうをささげて犠牲者を悼みます。
新型コロナウイルスの影響で、式への参加は遺族や地元の関係者などに限定し、遺族代表によるあいさつも行われない予定です。
今年は、王滝村が噴火後初めて山頂への立ち入り規制を解除し、6年ぶりに長野県内に2つある山頂に登れるようになりました。長野県によりますと、7月から先月22日までに長野県側で登山計画書を提出した登山者は3600人あまりで、新型ウイルスの影響で去年よりも減っているものの、今後は登山者の増加が見込まれます。
規制の解除にあたって2つの山頂にはシェルターが設置されましたが、登山者に対する意識の啓発や、再び噴火が起きた際に迅速な避難をどう呼びかけるかなど、安全対策が引き続き課題になっています。
信州 NEWS WEB NHK長野放送局 2020年09月27日 06時31分配信記事
2014年の御嶽山噴火災害以降、麓の木曽郡木曽町と王滝村が毎年9月27日に開いてきた犠牲者追悼式が、今年は新型コロナウイルスの影響で縮小されることが14日、分かった。例年遺族や行方不明者の家族が代表して行う「遺族の言葉」の発表はなく、出席者も昨年の約140人から大幅に減る見通しです。
追悼式は両町村でつくる実行委員会が慰霊碑のある村内の公園で催す。今年は感染対策で来賓を昨年の約60人から10人余に減らし、遺族や行方不明者家族にも広く参加を呼び掛けなかった。参加する遺族・家族は11組で、例年準備段階で200人程度と見込む参加者は60人程度という。一方、被災者家族らでつくる「山びこの会」は、例年9月26日に王滝村で開く慰霊祭の中止を決めた。追悼式の規模縮小に伴い、参加者の減少が見込まれる点も考慮した。
(信毎WEB版2020年9月15日から)